Postfix 3.0 の主な変更

Postfix 3.0.0 がリリースされたのでアナウンス文を勝手に翻訳してみました。

原文: http://www.postfix.org/announcements/postfix-3.0.0.html


Postfix stable release 3.0.0 が利用可能になりました。このリリースにより Postfix 2.8 のサポートは終了します。

主な変更(順不同):

  • RFC 6530 と関連ドキュメントで定義された国際化ドメイン名とアドレスのローカルパートのための SMTPUTF8 サポート。 この実装は Arnt Gulbrandsen が寄稿したコードをベースとし、CNNIC によってスポンサーされました。 SMTPUTF8 サポートはまだ途中です; Postfix 3.1 開発サイクル中で完了する予定です。 要約と制限については SMTPUTF8_README を参照してください。

  • Postfix 動的リンクライブラリとデータベースプラグインのサポート。 この実装は LaMont Jones による Debian Linux のためのコードをベースとしています。 有効なオプションの詳細な説明は INSTALL を参照してください。

  • 新しい Postfix デフォルト設定の選択的な採用のための OPT-IN 安全策。 何もしなければ、基本的には古い Postfix デフォルト設定は残ったままにすべきです (そうでなければ、あなたの下流のメンテナに文句を言ってください)。 Postfix ログファイルメッセージの詳細な説明は COMPATIBILITY_README を参照してください。

  • 複数のルックアップテーブル操作のサポート。 pipemap:{map1,map2...} データベースタイプはルックアップテーブルのパイプラインを実行します。 これは、一つのルックアップテーブルからの結果が次のテーブルのクエリになります; unionmap:{map1,map2,...} データベースタイプは、同じクエリを複数のルックアップテーブルに送り、その結果を結合します。

  • 単純なものを簡単に行う仮想テーブルのサポート。 inline:{key1=value1,key2=value2,...} テーブルは、少ないアイテムのためだけに外部のファイルを生成する必要を回避します; randmap{value1,value2,...} テーブルは、指定された値からのランダムな選択を実行します。

  • DNS ルックアップ結果と、配送エージェントステータスコードとメッセージのテーブル駆動変換。 通常は、問題のある DNS 応答を修正したり、配送エラーのハンドリングを修正するために、PCRE テーブルを使用します。 smtp_dns_reply_filter, smtp_delivery_status_filter と、他の Postfix デーモン用の類似の名前のパラメータを参照してください。

  • 設定ファイルの文法の改善。 ${name?{iftrue}:{iffalse}} のような三項演算子のサポート、${{expr1}==${expr2}?{iftrue}:{iffalse}} のような比較演算子、Milter毎とポリシーサーバー毎のタイムアウトと他の設定、空白を含む master.cf パラメータ、空白を含む import/export_environment 設定、空白を含む "static" テーブルルックアップ結果。 access(5) と header/body_checks(5) テーブルの複数のルックアップ結果のサポートは Postfix 3.1 開発サイクルで完了する予定です。

  • セッション毎のコマンドプロファイル。各インバウンド SMTP セッションの最後に記録されます。 たとえば、パスワード推測ボットは、"disconnect from name[addr] ehlo=1 auth=0/1 commands=1/2" と記録され、 これは、クライアントが、成功したひとつの EHLO コマンドと失敗したひとつの AUTH コマンドを送信し、QUIT コマンドを送信せずにハングアップしたことを意味しています。 この情報は常に記録され、冗長なロギングやネットワークの監視なしにパズルを解くことを助けます。

Postfix のソースコードは http://www.postfix.org/ にリストされたミラーにあります。