「理論から学ぶデータベース実践入門 ― リレーショナルモデルによる効率的なSQL」

理論から学ぶデータベース実践入門 ~リレーショナルモデルによる効率的なSQL (WEB+DB PRESS plus)

理論から学ぶデータベース実践入門 ~リレーショナルモデルによる効率的なSQL (WEB+DB PRESS plus)

ひょんなことから著者の奥野さんから頂きました。読み終えたのは3月頭なのに、2ヶ月も経ってからブログを書くという遅筆ぶりです。

この本はもともと2月末に発売予定だったらしいのですが、3/10に販売延期になりました。

『理論から学ぶデータベース実践入門』 発売延期及びテスト販売購入のお客様への書籍交換対応のお詫びとお知らせ:重要なお知らせ|技術評論社

テスト販売という限られた部数とはいえ、一旦販売したものを正誤表対応ではなく刷り直して交換対応というのは、電子書籍ならともかく、紙の書籍でやるとはすばらしいです。神対応と言ってもいいのではないでしょうか。紙だけに。

ちなみに、これは「∀」が「∨」になってしまっているという問題だったのですが、みつけたのは自分です。

前から思っていたのですが、実は自分の誤字脱字検出能力は結構高いような気がします。書籍販売前に誤字脱字等のチェックをして欲しいという人はご相談ください :-)

本書の構成は、前半はほとんどSQLが登場せず、リレーショナルモデルの理論が解説されています。後半ではその理論を元にSQLを解説しています。

また、リレーショナルモデルになくてSQLにあるもの(NULLやトランザクションなど)や、リレーショナルモデルに適合しない現実世界のデータの扱い(履歴、グラフ、ツリー等)についても解説されています。

第1章の中で、自分が気になったキーワード:

  • 「実は、SQLにおいてリレーションに相当するものは、テーブルです!」
  • 「リレーションにNULLを含めることができない」
  • 「実はリレーショナルモデルに更新という概念は存在しません」

自分はRDBを触り始めてから二十数年くらいで、高度情報処理データベース試験も受かってたりするんですけど、実はリレーショナルモデルについてはほとんど知りませんでした。この前まで「リレーションってテーブル間の結合のことなんじゃないの?」と思ってましたし。

「はじめに」の中に次のようにあります:

SQLを改めて勉強し直したいと考えている、またはリレーショナルモデルについてよく知らないといった中級者が主なターゲットです。

自分だ…。

第1章の中に次のようにあります:

リレーショナルモデルを知らなくても、何となく困らずに済みます。そのため「SQLは知っているけれど、リレーショナルモデルを知らない」という状況に陥りがちです。

自分だ…。

ということで、そういう人に本書はおすすめです。

あと、5/13 から長野で本書の読書会が開催されます。長野市近辺の方で興味ある人は参加してみるのもいいと思います。

nseg.doorkeeper.jp